あさイチ:藤平信一が解説「疲れない・悩まない合気道」のやり方とは?

2021年4月7日放送のあさイチで、「イライラ・疲れを軽減!合気道生活」について、心身統一合気道会会長の藤平信一さんが解説してくれました。
そんな藤平先生が教えてくれた、疲れない・悩まない「合気道的生活」のやり方・コツをまとめました。
合気道とは?効果について
合気道とは、日本に伝わる武道のひとつでです。
藤平さんによると、無駄な力を省き、リラックスしながら所作を行う精神は、日々の生活にも生かせるそうです。
著名人で合気道を行っている人は、ホリプロ創業者の堀威夫さん、福岡ソフトバンクホークス会長の王貞治さんなどが有段者として知られています。
【合気道で力み解消】全身リラックス運動のやり方

出典:あさイチより。
- 楽に足踏み出来るくらいの足幅で立ちます。
- 背筋を伸ばさない・胸を張らない姿勢になります。
- 肩の力を抜いて、指先についた水を下に向けて振り払うようにブラブラと気持ちよく振ります。
- 数秒間振ったら、静かに止まります。
手を振った振動が体の中を伝わって、ちゃんと足先まで届くように意識する。
もし身体のどこかで振動がせき止められている感覚があれば、そこが力みのある部分です。
肩・胸に力みがある場合
- 肩を上下して、一番ラクに上下できる位置を探します。
- 楽に上下できる場所が元々の肩の位置です。
- 正しい肩の位置を確認すると、胸の力みも取れていきます。
首周りに力みがある場合
- 顔を左右に向けます。
- 一番楽に左右を向ける位置が頭の元々の位置です。
- 正しい頭の位置を確認すると、首周りの力みも取れていきます。
足に力みがある場合
- 軽くジャンプします。
- この時、ドスンと落ちずに柔らかく着地します。
- これを行うことで足の力みが取れます。
部位別の力みが取れた状態で、改めて全身リラックス運動を行うと、最初よりも楽に出来るようになるそうです。
藤平さんによると、疲れが溜まりやすかったり、ストレスが大きい時は、体に余分な力が入っているんだそうです。
力みはなかなか自覚できないので、自分では気づいてなくても夕方になるとヘトヘトになる人が多いそうです。
そんな力みをリセットするのに有効なのが、この「全身リラックス運動」です。
番組で体験した人も、「力が入っていないのが自分でハッキリ分かる」と話し、肩の位置が下がり、力みが取れてリラックスして歩けるようになっていました。
【違いは何?】リラックスと虚脱について

藤平さんによると、ただ、ダラーッとするのは「虚脱」と言い、リラックスとは違うそうです。
虚脱の時は、体のバランスが取れないのでかえって疲れてしまうそうです。(リラックスの時は体のバランスが取れている。)
虚脱とリラックスの判断基準として、全身リラックス運動で手を振った後に体が重く感じたら、それは虚脱になります。
体が軽く感じたらそれはリラックス状態になります。
リラックスと虚脱は違う。
虚脱の時は体のバランスが取れていないのでさらに疲れてしまう。
全身リラックス運動で体が重く感じたら「虚脱」状態。
軽く感じたら「リラックス」状態。
【つま先立ち】合気道で重いものを簡単に持ち上げる方法

- つま先立ちをします。
- バランスが取れたら、カカトを静かにおろします。(バランスが取りづらい場合は何かに触れてもOK)
- 重い荷物に手をかけます。
- 腕の力で上げるのではなくて、持ったまま立ち上がります。
藤平さんによると、腕の力だけでなく全身の力で持ち上げているので、同じ重さでも軽く感じるんだそうです。
日常では少しの無理が積み重なって大きな疲れになるので、日常の動作もバランスの取れた姿勢で行うのが大事です。
例えば皿洗いをするときも、つま先立ちをして姿勢を確認した後にやると、疲れはほとんど感じないそうです。
両手を上げて、高いものを取る姿勢でつま先立ちを行うと楽に出来ます。
つま先立ちをすると、体がバランスを取るので、自然と力みのない姿勢になります。
日常の動作もつま先立ちをして姿勢を確認してから行うと、疲れを感じにくくなる。
つま先歩きの効果

出典:あさイチより。
ホリプロ創業者の堀威夫さん(88歳)は、つま先歩きを数分間、ほぼ毎日行っているそうです。
堀さんは80歳で合気道を始めてから、つま先歩きを続けて、今でもゴルフで高スコアを出しているそう。
藤平さんによると、つま先歩きは足先を強化する効果があり、つまづき転倒のリスクがある高齢者の方に特に良いそうです。
つま先歩きの時間は1~2分でOKです。(自宅の中を歩くだけでも効果あり)
つま先歩きは足先を強化する効果がある。
高齢者のつまづき・転倒の予防にもなる。
1日1~2分程度でOK。
【小さな力で大きな効果】合気道の極意「小指側」を使う

- 小指側(小指側の腕の全体のこと)を意識して物を持つ・使う。
- 例えば雑巾がけ、包丁、フライパン、ドライヤー、買い物のカゴ、車・自転車のハンドルなど、普段の生活で使う時に小指側を意識する。
- 肩への負担が軽くなり、長時間使っても疲れにくくなる。
ポリタンクなどの物を持つときも、最初に小指の方から持って、他の指は添えるようにして立ち上がると良いそうです。
小指側は首・肩甲骨・背中と筋膜で繋がっているため、いい姿勢で連動して、少ない筋活動量で大きな力を発揮することが出来る。(※筋電計測研究者・前村和佳さんの解説)
普段の家事に取り入れることで、肩への負担が減り、疲れにくくなる。
【深~く吐く】イライラを解消する呼吸法

- 心地よく深く息を吐く。(湯船につかって気持ちいい時のようなイメージ)
- 最後の方は自分でも息が出ているかわからないくらいまで静かに行う。
- 無理に長く・多くする必要はなく、1回でOK。
藤平さんによると、感情と呼吸は繋がっており、イライラした時はイライラを止めるのではなく、呼吸を整えるのが大事なんだそうです。
イライラした時は、心地よく深く息を吐くだけ。
普段からこの呼吸法を体に覚えさせておく。
寝る前の習慣にするのがオススメ。
不安を吹き飛ばす呼吸法
- 「フッ!」っと短く・鋭く息を吐く。
- 「これで大丈夫」と自分に言い聞かせる。
合気道の指導を受けていた王貞治さんも、この呼吸法を実践して試合で結果を出していたそうです。
不安や考え事には「フッ!」と息を吐く。
【考え方】忙しい時にオススメの合気道
- 忙しい時こそ「1つずつ」対処する。
- 人間関係も正面から向き合う。
忙しい時は何かをやりながらではなく、正面から一つずつ取り組んでいくと、それが一番うまく行くんだそうです。
忙しい時ほど一つずつ対処するのが、実は一番効率のいいやり方。
【家族関係を良くする】気配を察する合気道
- リラックスしている時は視野が広くなる。
- その時にちゃんと家族が発しているシグナルを察して行動する。
- 相手がイライラした態度を出してからでは遅すぎる。
自分をリラックスさせて家族が発しているシグナルを察し、事前に行動する。
その他、合気道Q&A
あさイチの視聴者質問コーナーで藤平さんが答えていた内容です。
体に痛みがある場合の注意点
自身の体の状態を見ながら無理なく行う。
無理をしている時は痛くなったり硬くなったりするので、そのシグナルを見逃さないようにする。
子供を抱っこする時の注意点
つま先立ちをして姿勢を確認してから抱っこする。
抱っこしながらつま先立ちはしないように注意。
つま先立ちはヒールで歩いても効果はある?
ヒールは強制的にカカトが上がっているので、自分自身でつま先立ちをするのとは効果が違う。
なので、ヒールとは別につま先立ちをすると良い。
座っている時にバランスを取る・リラックスする方法は?
立っている状態で全身リラックス運動や、つま先立ちをして姿勢を確認して、そのまま座ればOK。(尾てい骨が起きている状態)
整えてから座ることを意識する。
鉛筆を持つときも小指の側を意識する?
直接小指側は触れなくても、小指側を意識することで無駄な力を使わずに書くことが出来る。
リラックスして眠れる方法は?
全身リラックス運動をしたり、心地よい息が吐けるようになってから横になると良い。
つま先立ちと呼吸法はどっちもやったほうが良い?
自分に命令すると緊張して力みにつながるので、自分が出来るものだけで良い。
まとめ&感想
というわけで、あさイチでやっていた合気道特集でした。
「全身リラックス運動」、「つま先立ち(歩き)」、「小指の側を使う」、「呼吸法」の4つを普段の生活で意識して取り入れたいと思います。
どれも短時間ですぐできるので、習慣化するのが大事だと思いました。
それでは!
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